若き日の李斯
李斯は、楚国上蔡の人。故国で官吏をして生計を立てていたが、一念発起して秦国に移住。
時の相国・呂不韋の食客として頭角を現すと、その後は秦王(始皇帝)の右腕として辣腕を振るった。
博覧強記かつ革命の人であり、法治主義に基づく統一後の国策実施において偉大なる功績を残した。
写真は前250年頃に撮影されたものであろうか。
中央でポーズをとる楚衣の人物が若き日の李斯。
向かって左が斉人の浮建(浮丘伯の兄)、右が韓人の韓非と伝わっている。
全員が孫卿門下の学徒であり、この写真も蘭陵の修学時代に撮影されたものと思われる。
三人共、後に秦国に仕えることとなったが、韓非は反韓運動の混乱にまぎれて謀殺され、
浮建は焚書政策に抗議の姿勢を貫いたため坑殺された。
奇しくも、写真に写る学友両人が、間接的に李斯によって殺されたことになる。